シャシーやエンジンなど基本構成が先代モデルの改良版だということもあり、試乗する前は大きな期待をしていなかった。しかし乗ってビックリ! なかなか魅力的である。
何よりも、乗用車型軽自動車では初となるスライドドア(おまけに電動タイプ)の採用が画期的だと思う。凝ったスライドドア用レールを使っているため、見た目よりも開口面積が大きく使い勝手もいい。その上、5万2500円という非常に割安な価格で装着できるのも有り難い。
実際に走ってみた感じは「飛び抜けたところこそないものの、大きな不満もない」といったところ。エンジンはやや古いタイプながら平均レベルの動力性能を確保しているし、ハンドリング・乗り心地、ブレーキの操作性などにいたってはクラス上位に入るくらい。
先代から一見したところの変化は少ないけど、ボディ構造やサスペンションのチューニングなど全面的に改良が加えられた結果、ここまでの仕上がりとなったのだろう。価格も比較的安く設定されているので、スライドドアに魅力を感じたら、迷わず買いだと思う。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★☆☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★★☆
国沢光宏| 自動車評論家
学生時代から執筆活動を開始。現在、CARトップ、ベストカーなどに寄稿する一方、AM/FM局でのパーソナリティ、WRC解説も行う。クルマ選びからドライビングテクニック、業界ニュースなど、広く深くが取材目標。