国産ハッチバックとしては最大級の大きさとなる1760mmの全幅や、コンセプトカーのようなセンターコンソールのデザインを採用しているあたりに、今までのトヨタにはない挑戦的な気構えが感じられるクルマだ。
走りの質感もワイドトレットの恩恵で、日常域ではしなやかな乗り心地とステアリングフィールを維持しながらも、スポーティな走りにもキッチリと対応してくれる懐の深さを持っている。
パワートレーンは『カローラ』と同じ1.5リッターと1.8リッターが用意されるが、カローラ同様に1.8リッターのほうが新開発CVTとの相性がよく、フットワークも含めて1.8リッターのほうがバランスよくまとめられている。
『オーリス』は全幅が大きいので、気軽に乗れるコンパクトハッチバックという感じではないが、海外向けのカローラのプラットフォームが使われているだけあり、走りのレベルは欧州車のようなリニアリティの高い乗り味に仕上げられている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★☆☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
岡島裕二| モータージャーナリスト
20代前半にレースの参戦資金調達のために自動車専門誌出版社に勤務。その後ウェブ編集者を経て、2003年よりフリーモータージャーナリストに転身。レース経験を生かした試乗インプレッションと、貧乏生活から芽生えた価値観をもとに、クルマの本質を鋭く分析。