【ロサンゼルスモーターショー06】ブルーテックディーゼルを試乗、性能に驚く

自動車 ニューモデル モーターショー
【ロサンゼルスモーターショー06】ブルーテックディーゼルを試乗、性能に驚く
【ロサンゼルスモーターショー06】ブルーテックディーゼルを試乗、性能に驚く 全 4 枚 拡大写真

今回LAオートショー(ロサンゼルスモーターショー)の展示会場の外では、次世代エコカーとして各メーカーが期待をかけるモデルの試乗会が行われた。

このうち、BMW『535d』(ディーゼル)、GMの『HydroGen3』(FCV)、サターン『ビュー・グリーンライン・ハイブリッド』、ダッジ『ラム』(バイオディーゼル)、メルセデスベンツ『E320ブルーテック』(アドバンストディーゼル)、ホンダ『FCX』(FCV)に試乗してみた。

市街地走行のレベルでは、FCVでも全く問題は感じられなかった。走り出すまでスイッチを入れてからしばらく時間がかかること、出だしがゆっくりしたペース、という点ではハイブリッドも同様。一方ディーゼルは音の静かさ、振動を全く感じさせない乗り心地など、格段の進歩がはっきりと伺えた。

BMWの535も非常に優れているが、やはりメルセデス・ブルーテックが出色の完成度。スムーズな走り、加速性能、静寂性など、どれをとってもベンツの走りそのもの。燃費は市街地で31マイル/ガロン程度ということで、この点も非常に優れている。

ベンツではこのE320を6万ドル台でアメリカ国内で発売する予定があるという。この内容とこの価格ならば、ディーゼルはアメリカでも成功をおさめることができる、と予想できる。

また、アフターマーケットの改造モデルではあるが、BMWのハイドロジェン7と同じ水素内燃式のエンジンとハイブリッドを組み合わせた、オボニックスとクアンタムのプリウスベースのH2ハイブリッドにも大きな可能性を感じた。両社は独自技術で水素エンジンを開発、改造コストは1万−1万5000ドル程度だという。

今回発表された次世代エコカーで、今後数年内に主流となるのはどのモデルなのか? 中期的にはプラグインハイブリッド、ディーゼルが有力だが、長期的にはやはり水素燃料を挙げるメーカーが多く、今後さらに安定性のある、コストの安い技術をめぐる競争は続きそうだ。

試乗の対象となったモデル
●BMW…ハイドロジェン7、335iクーペ(ターボガソリン)、535d(ターボディーゼル)
●GM…シボレー・フレックスフュエル・タホー(E85エタノール)、GEM(近距離用EV)、HydroGen3(FCV)、サターン・ビュー・グリーンライン・ハイブリッド
●フォードモーター…フォーカス(ガソリンPZEV)、フォーカスFCV、マーキュリー・マリナー・ハイブリッド
●クライスラーグループ…ダッジ・ラム(バイオディーゼル)
●メルセデスベンツ…E320ブルーテック(アドバンストディーゼル)
●ホンダ…シビックGX(NGV)、シビック・ハイブリッド、FCX(FCV)
●日産…アルティマ・ハイブリッド、アルマダ(E85エタノール)、XトレイルFCEV
●VW…ジェッタTDI(アドバンスドディーゼル)、トゥアレグV10TDI(アドバンスドディーゼル)
●その他…トヨタ・プリウスを水素内燃式に改造した、オボニックスとクアンタム社の水素ハイブリッド

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  3. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
  4. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  5. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る