GTアソシエイションが16日に開催した、SUPER GTの2006年シーズン最後の公式イベント「SUPER GT AWARDS 2006」(スーパー GTアウォーズ)において、07年のルールについて概要の発表が行われた。
まず車両規則から発表された。デザイン状の大きな変更は、GT500マシンに対してステップドボドムを導入されること。これは、車体下面で発生するダウンフォースを低減させるもので、結果的にコーナリングスピードが遅くなるというものだ。
現在、スーパーGTは世界最速のGTマシンといわれ、あまりにもラップタイムが上がりすぎたため、危険防止のための措置である。それと同時に、速度的に着いていけないため参戦を断念してしまったマセラティのような事態を防ぐのが狙いだ。なお、GT300クラスの車両規則は2006年のままである。
また、エグゾーストノートが大きすぎるということで、こちらもマフラーなどに対応が施されることになる。
スポーティングレギュレーションに関しては、今シーズン見られた“7位狙い”のような順位を譲る戦略をなくすため、獲得ポイントとウェイトハンデのバランスの調整がなされる。
ウェイトハンデに関して、GT500クラスは100kgが上限、GT300クラスは80kgが上限となる。また、1ステップが25kgとなる予定だ。より、イコールコンディションに近く、常に上位を狙う戦略しかないような形にするようである。
また、予選ポイントが高すぎるということで、それが低くなる。そのほか走行した総ラップ数などを考慮に入れる方向とのことだ。
ジャッジのレベルの向上についても言及。審判団と、チームや視聴者(メディアも含めて)との見解が大きく分かれてしまうことがあったが、そのようなことがないよう、ジャッジのレベルの向上も図っていくという。そして、チームと審判団が同じレベルでルールを理解できるようにするとのことだ。また、視聴者側にもジャッジがすぐ伝わるよう、より改善していくとのことであった。
開催地について、昨シーズンからFIA公認のインターナショナルシリーズとなったこともあって、多数の国外のサーキットからの打診がある模様。
プレゼンテーションではチラリと地図が映っただけなのですべてを確認できなかったが、オーストラリア(西側)、中東(バーレーンと思われる)などが映っていた。07年の海外ラウンドはここ数年と同じのマレーシアのみのようだが、数年後はさらに海外でのレースが増えるかも知れない。
会場で発表されたレースカレンダーには、開催時期、サーキットともに未定だが、オールスター戦も予定されている模様。04年シーズン最後にカルフォルニアで行われたように、海外のどこかのサーキットで行われるのかも知れない。正式発表を楽しみに待とう。