16日午前、東京都府中市内にあるファミリーレストラン駐車場で乗用車が暴走し、フェンスを突き破り、約8m下を通るJR南武線の線路に転落する事故が起きた。接近中の電車はこれに気づいて約60m手前で緊急停車し、衝突による二次被害は避けられた。
警視庁・府中署によると、事故が起きたのは16日の午前11時20分ごろ。府中市西府町5丁目付近のファミリーレストランで、駐車場に進入してきた乗用車が突然暴走。金網フェンスを突き破り、斜面を滑走するようにして約8m下を通るJR南武線の線路に転落した。
転落地点には下り列車が接近していたが、運転士が転落しているクルマに気づいて急ブレーキを操作。約60m手前での緊急停止に成功し、衝突という最悪の事態は免れた。乗用車に乗っていた3人のうち、シートベルトを着用していた前席の2人にケガは無かったが、シートベルト未着用の状態で後部座席に同乗していた28歳の男性が打撲などの軽傷を負っている。
警察の調べに対し、クルマを運転していた28歳の男性は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているという。この事故でJR南武線は上下28本の列車が運休。同5本に最大1時間35分の遅れが出た。