デルファイ、ディーゼルエンジン用オイルセンサの新技術を発表

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デルファイ、ディーゼルエンジン用オイルセンサの新技術を発表
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デルファイ・コーポレーションは18日、ディーゼルエンジン用の新型オイル・コンディション・センサの新技術を発表した。従来の粘度と誘電率に加え、オイルの希釈度とすすの含量をモニターする。

従来のセンサはエンジンオイルの粘度と誘電率を測定し、そこからオイルの状態を推定する。しかしデルファイによると、オイルの状態を正確に把握するには、より多くのデータ、とくに燃料によるオイルの希釈度とすすの含量をモニターする必要性がある。

エンジン制御においてポスト噴射の増加に伴い、ピストンリングを通してオイルを希釈する燃料量が増え、オイルの潤滑性と粘度が低下する。いっぽうEGR(排ガス再循環)率の増加に伴って、すすがオイルに混入する量が増え、オイルの粘度を高めている。粘度はこれらの相反する要因の影響を受けており、オイル劣化の程度を正確に反映していないという。

デルファイはこの問題を解決するため、オイルの粘度、誘電率とともにすすの含有量や燃料による希釈度を測定する技術を開発した。

燃料による希釈度は、従来の独自技術を改良した粘度測定システムで測定される。すすは炭素粒子のため導電率の変化により検知できる。新型センサでは、2−5MHz での交流導電率を測定する。誘電率の測定にも同じセンサが使用される。

また、粘度の測定は、従来は剪断強度の測定値と相関させ測定するが、新技術では、一定の熱を加えた時のオイルの対流時間を測定する。オイルの種類やすす、その他の物質の混入に関係なく正確な結果が得られるという。

このセンサは、パラメータの急激な変化をオイル交換と検知し、自動的にリセットされる。オイルの種類を変更しても、サービスセンターなどにおいての再設定も不要だ。

既存のディーゼル用オイル・センサ技術と比べ、オイルとフィルタの交換間隔をさらに延ばすことができ、廃棄するオイルが削減され、車両の走行時間を最大化することができるとしている。デルファイは、2009 年にトラックメーカー(社名非公開)向けに新型センサの量産を開始する予定。

《高木啓》

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