街路灯引き倒し事故の公判、低い位置の電線には触れず

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昨年11月、神奈川県横浜市旭区内の市道で、トラックに積載された重機が基準より低い場所に設置されていた電線に接触、弾みで街路灯を倒壊させ、2人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われた43歳の男に対する初公判が19日、横浜地裁で開かれた。被告は起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は2006年11月2日夜に発生した。横浜市旭区二俣川付近の市道で、走行中のトラックに積載されていた小型パワーショベルのアーム部分が、地上から420cm付近に設置されていた電線に接触。トラックはこれに気づかないまま走り続けた結果、電線につながる街路灯を引き倒した。

当時、この街路灯の近くには親子連れが歩いていたが、街路灯は親子2人を直撃。1歳の女児が頭部強打で死亡。42歳の男性が骨折などの重傷を負った。警察ではトラックを運転していた43歳の男を業務上過失傷害の現行犯で逮捕した。

道路交通法では積載物に380cmの高さ制限があるが、トラックに積載されていたパワーショベルはアームが伸びたままで、地上からの高さは425cmとなっていた。干渉した電線は同420cmの高さだったが、横浜市の基準では450cmより上に設置することが義務付けられており、問題の電線は設置した警備会社が取り付け高さを誤っていた。

19日に横浜地裁で開かれた初公判で、被告の男は起訴事実を全面的に認めた。検察側は「被告は現場付近の電線が低いことは把握していたが、何度も通るうちに事故を起こさないと過信するようになった」と指摘。これが事故の要因だとした。

ただし、電線が誤って低く設置されていたことには触れておらず、この部分は今後の公判でも重要な争点となる可能性がある。

《石田真一》

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