【D視点】台所のフェラーリ返上!!…599

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】台所のフェラーリ返上!!…599
【D視点】台所のフェラーリ返上!!…599 全 9 枚 拡大写真
3
 ティフォシは伝統がお好き!!

最近のクルマはボンネットを開けても、機械部品が大きなカバーで覆われているのにお気づきであろう。エンジン部分は高度にシステム化された精密機器で、素人には手を触れることは勿論、見ることもできない。

フェラーリのエンジンも同じように精密機器にもかかわらず、昔のように赤い結晶梨地のインティークマニホールドやロッカーカバーが鎮座している。12気筒エンジンを作ってレース界にデビューしたフェラーリの創業者エンツォ・フェラーリの想いを感じさせて、思わず口元がほころぶ。

【画像全9枚】

フェラーリの多くはピニンファリーのデザインで、その美しさが話題となるが、本当の魅力は、このような「頑固なまでのこだわり」から生まれたもののようだ。この想いはデザインにも表れていて、魅力的なデザインも意外に保守的であることに気付く。

フェラーリの歴代フラグシップカーのなかで、革新的でデザイン的にも優れているのは『365GTB4』といえるが、ティフォシに人気の高いのは250GT SWBということで、独創的というより安心して見られるものが好まれる。

ティフォシは社会的な成功者であると同時に、年配者である場合が多い。自己の獲得したものを失わないよう、皆が認める確実なもの、即ち伝統的で定評のあるものを好む傾向があるようだ。この的を外さないのが、フェラーリの良さなのだ。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、社会現象となった『Be-1』をプロデュースした。
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  2. 話題の日産の新型セダン『N7』がお目見え! 日本導入に期待せざるを得ない…ジャパンモビリティショー2025
  3. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  4. シトロエンの超小型EV『アミ』、初のマットブラック仕様「ダークサイド」登場…約157万円から
  5. ルノー『クリオ』新型、フランスで受注開始…約350万円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る