GMによるダイムラークライスラーからのクライスラーグループ譲り受けの噂が流れる中、両社がGMシボレー『サバーバン』クラスの大型SUVの今後の共同開発について事前協議に入ったという。
車種の6割以上がSUV、ミニバンというクライスラーグループだが、アメリカで人気の高い大型SUVのラインナップは不足している。今回の話し合いは、シボレー『タホ』をクライスラー仕様で開発するという内容らしい。
また、このところアメリカで人気急上昇中の小型車についても、GMが以前に買収した韓国のデーウの技術を使った共同開発を行う、との報道もある。小型車については昨年末、ダイムラークライスラーが中国のチェリーとの提携を構想中、との報道もあったが、確定ではなく、こちらの開発でも独自路線よりもGMとの提携を選ぶ可能性が強い。
14日に大規模リストラ策を発表したダイムラークライスラーのトム・ラソーダ社長は、翌日に、クライスラーがダイムラー傘下に留まるか否かの質問に対し、「答えは早晩出るはずだ」と答え、否定しなかったことから、アメリカ国内では“GMクライスラー”が生まれる可能性が高い、との見方が優勢となっている。
今回の大型SUVと小型車での開発提携は両社合併への第一歩なのか。クライスラーグループの動きが世界の自動車メーカー地図を大きく塗り替える事になりそうだ。