フェリーが桟橋から離れ、乗り込み中のクルマが海中へ転落

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15日朝、広島県尾道市内のフェリー乗り場で、乗船しようとしていた軽乗用車が桟橋から逸脱し、そのまま海に転落する事故が起きた。運転していた男性は自力で車外に脱出したが、同乗者の男性は潮に流されて溺死している。

広島県警・尾道署によると、事故が起きたのは15日の午前7時30分ごろ。尾道市土堂1丁目付近にあるフェリー乗り場で、対岸の島に向かう福本渡船が運行するフェリー(排水量125トン)に乗船しようとしていた軽乗用車が桟橋を進行していたところ、船が突然動き出して桟橋から離れた。

クルマは前輪が船体に掛かる手前の状態だったが、船が動いたことによって生じた隙間から海に転落した。運転していた60歳の男性は自力で車外に脱出したが、同乗していた35歳の男性は脱出後に潮へ流され、その後に救出されて近くの病院に意識不明の状態で収容されたが、同日夜に死亡している。溺死したものとみられている。

通常、船は桟橋と離れないようにロープで岸壁と固定するようになっている。ところが事故直前には船体が勝手に動き出したという目撃証言があり、警察では岸壁との固定方法に問題が生じていた可能性も考えられるとして、操船を担当していた69歳の男性機関長から業務上過失致死などの容疑で事情を聞いている。

《石田真一》

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