スキーツアーバス衝突事故、過労運転の可能性も

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大阪府警は19日、大阪府吹田市内の府道でモノレールの橋脚に激突する事故を起こした大型観光バスを所有する長野県松川村内のバス会社に対し、業務上過失致死傷容疑での家宅捜索を実施した。運転者に法律で禁止された過労運転の疑いがあり、勤務実態について調べを進める方針だ。

大阪府警・吹田署によると、事故が起きたのは18日の午前5時25分ごろ。吹田市津雲台7丁目付近の大阪中央環状線西行き車線を走行していた大型観光バスが道路左側にある側道との分離帯に接触。そのまま道路右側に弾き飛ばされ、中央分離帯部分に設置された大阪モノレールの高架橋脚に激突。バスは前部が大破し、最前部の補助席に座っていた16歳のアルバイト添乗員の男性が死亡。21歳の男性運転手を含む25人が骨折や打撲の重軽傷を負った。

その後の調べで、事故を起こしたバスを運転していた21歳の男性は警察の事情聴取に対して「(運転中に)眠ってしまったらしい。最初の衝突で目が覚めた。その後、バスが右側に走っていって橋脚にぶつかった」、「大阪までの運転は連日行っていた。最近は忙しかった」などと供述していた。長野から大阪までには3回程度のトイレ休憩がサービスエリアで行われたが、その時間は約15分程度と必要最小限。乗客のために行われる休憩であり、運転手の休憩を目的としたものではなかった。

このため、警察では事故が居眠り運転を直接の原因として発生したものと判断。遠因には連続勤務による過労があるとして、運転手の勤務実態を調べる目的もあり、19日にバス会社と社長の自宅に対して家宅捜索を実施。押収した運行日誌や配車表を分析し、この会社に勤務する全運転手の勤務実態を明らかにする方針だ。

《石田真一》

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