プラグイン方式のハイブリッドは、次世代のエコカーとして注目を集める存在。GMが特に力を入れており、シボレー『ボルト』というコンセプトカーも製作している。しかし実用化に至るのか、またメーカーはコストを採算に乗せる事ができるのか、などの疑問の声もある。
そんな中、アメリカで最も厳しい大気汚染規制を持つカリフォルニア州が、今年後半にも30台のプラグインハイブリッドを導入、フリートカー(商用車)として実際に使用する計画だという。
導入を決めたのはサウスコースト・エアクオリティ・マネジメントで、ロサンゼルスとその南のオレンジ郡一帯の大気汚染管理を行う政府機関。
導入されるのは、カリフォルニア州アーバインにあるクアンタム・テクノロジー社が普通のハイブリッドをプラグインにコンバートしたもので、30台のうち20台はフォード『エスケープ』、10台がトヨタ『プリウス』となる。コンバージョンを含めた価格はエスケープが20台で200万ドル、プリウスは10台で56万ドル、とかなりの高額だ。
これら30台のプラグインハイブリッドは5年間にわたってテスト運用され、特にバッテリー系の耐用、継続走行距離などのデータは今後のプラグイン開発に関わるバッテリーメーカーなどと共用されるという。
プラグインハイブリッドは夢の新技術なのか、それとも実用レベルにはこぎつけられないものなのか。5年後の調査結果に期待したい。