日本自動車工業会の張富士夫会長は、今春闘を総括して「一律的、業界横断的な交渉が無くなり、労使双方がそれぞれの実態に沿って話し合い、解決したのは大切なことで、今後もこの傾向は変わらない」と述べた。
今春闘で国内自動車メーカーは、賃上げの満額回答がゼロだったことについては「満額では無いが、経営側は労働側の要求に向けて精一杯の回答をした」と経営側を擁護。その上で「昨年は5年ぶりに賃上げが決まり、今年どちらにいくかと思っていたが、2年連続賃上げとなった。自動車産業は内容が回復していて良かったと思う」との感想を述べた。
さらに、部品メーカーなど、他産業への影響については「部品メーカーなどには影響するが、自分たちが置かれた状況をまず考えて、次に他への影響を考えたと思う」と述べ、各社が個別に業績などを参考にして交渉することに比重を置いたことを強調した。