タコグラフは見ていた、違反容認の運送会社を初摘発

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広島県警は13日、運転手が行う速度超過違反を認識しながらも是正指導を行わず、会社ぐるみで違反を容認していたとして山口県宇部市内にある運送会社(法人)と、この会社で運行管理を担当する43歳の男を道路交通法違反(速度超過容認)容疑で書類送検した。

広島県警・高速隊によると、道交法違反容疑で書類送検されたのは、山口県宇部市内にある運送会社で運行管理者として勤務する43歳の男と、法人としての同社。両者は運転手として勤務する50歳の男が2006年7月から10月の間、12回に渡って約30km/hの速度超過違反を行ったことをデジタルタコグラフの記録で把握しながら、これを是正するような指導を行わず、容認した疑いがもたれている。

この男は2006年10月12日の早朝、広島県広島市安佐北区内の中国自動車道で2人が死傷する追突事故を起こしていたが、車両検証を進める中でデジタルタコグラフに残された速度超過の記録を捜査員が発見。この件で男を追及したところ、「集荷などで生じた遅れを取り戻すため、速度超過状態で走行した」と供述。さらには会社が速度超過を半ば容認していた実態も明らかになった。

警察ではこうした体質が無理な運行を運転手に強いる状態となり、事故を誘発する可能性があったと判断。運送会社と運行管理者についても責任を問うことを決めた。デジタルタコグラフは数年前から普及し始めたが、これを解析して速度超過の証拠として摘発するのは今回が全国初のケースだという。

《石田真一》

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