マツダの井巻社長は22日、新中期計画「マツダ アドバンスメント プラン」の記者会見で、軽自動車の開発について触れ、「軽に力を入れる計画はない」と述べ、OEMを頼りにしていく考えを示した。
また、発展途上国や新興国向けの低価格小型車についても、「非常に気になる」としたものの、「Aクラスに力を入れると、どれかBかCを犠牲にしなければならない。絞り込んだ状態でやっていく」と強調した。
世界の自動車企業のなかで、マツダのように規模が小さい企業は、選択と集中を誤ると存亡の危機に立たされるというわけだ。マツダはバブル時代、トヨタに対抗して5チャンネル体制、総花的なクルマの開発を始めたが、結局失敗し、大きな傷手を被ってフォードの支援を仰ぐことになった。
井巻社長にはその時の苦い経験があり、同じ轍を踏みたくないという思いが強いのである。