日産自動車と中国の東風汽車公司(DMG)は、合弁会社の東風汽車有限公司(東風日産)が、中国市場で小型商用車(LCV)事業を強化していくと発表した。
今回の発表に伴って日産の次席プログラム・ダイレクターである岡崎晴美氏が東風日産の副社長となり、日産ブランドのLCV事業を担当していくことも発表した。
日産のグローバルLCVビジネスユニットを担当するアンドリュウ・パーマー執行役員は「日産のLCV事業が成長していくために、中国は重要な市場になると考えており、顧客のニーズを満たすためにさまざまな方策を講じている」方針だ。また、パーマー執行役員は「日産の中国におけるビジネスは、今後も勢いを継続し、更なる成長を求めていく必要がある。東風日産、東風汽車股(DFAC)、鄭州日産汽車有限公司との協力関係を強化していけば、日産にとって中国はさらに大きなチャンスになるものと考えている」としている。
東風日産の中村克己総裁は「LCV事業を今後も強化していくことにより、東風日産は日産ブランドのLCV事業を中国で拡大していく」とした上で「日産ブランドのLCVを投入し、販売を拡大していくことで、二つの商用車ブランド(東風と日産)はお互いを補い合っていくことが出来るだろう。この相乗効果により東風日産は、大きな可能性を持つ中国商用車市場でのプレゼンスを高めていくことが出来るようになり、持続可能な形で利益を上げながら成長していくだけでなく、消費者に対して今まで以上の価値を提供していくことができるようになる」としている。
鄭州日産は日産ブランドLCV開発の強力な拠点として、中国で日産ブランドの成長に活用していく。東風日産は研究開発、製造、販売ネットワークなどの分野で鄭州日産を支援し、両ブランドの相乗効果を最大限に高めていく構え。
また、東風日産はルノーに帰任するベルナール・レイ氏に代わり、パーマー氏が4月1日付で同社の取締役に就任すると発表した。日産は中国における東風日産のLCV事業の競争力をさらに強化していくため、今後も強力な支援体制を続けていくとしている。