日産自動車とNECは13日、リチウムイオン電池の合弁会社「オートモーティブ・エナジー・サプライ(AESC)」設立についての記者会見を行った。その席上、NECの鹿島浩之助取締役執行役員専務は自動車用電池市場で「グローバルナンバーワンを目指す」と強調した。
NECは1990年代初頭からリチウムイオン電池の研究を行っており、2002年5月には自動車用リチウムイオン電池の開発会社「NECラミリオンエナジー」を富士重工業(49%出資)と合弁で設立した。
同開発会社は「その目的を果たした」(鹿島専務)ということで、06年3月に富士重工との合弁を解消し、NEC(85%)とNECトーキン(15%)の会社となった。「今回は日産との合弁事業が目的」(鹿島専務)で、リチウムイオン電池の量産化と、独立企業として日産以外の自動車産業関連メーカーへの販売も行う。ゆくゆくはNECラミリオンエナジーも今回の合弁会社AESCに統合される。
電池市場は3000億円超で、なかでも自動車用電池市場はこれから大きく拡大すると見られている。鹿島専務は「NECの総力をあげて、自動車用電池事業を積極的に進めていく」と話し、NECの自動車用リチウムイオン電池は「世界の自動車メーカーから高い評価を得ている」と、その将来性に自信をのぞかせていた。