日本精工社員2人、文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞

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日本精工は、同社の社員、磯賢一さんと横内敦さんが、文部科学省が審査・決定する「2007年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)」を受賞したと発表した。

今回受賞したのは「自動車補機用転がり軸受の長寿命化技術の開発」で、2005年度に「工作機械主軸用軸受け材料の開発」で社員4人が受賞しており、今回が2度目の受賞となる。

自動車の電装製品に欠かせないオルタネータや電磁クラッチ向けの転がり軸受は早期はく離が発生し、長寿命化のための技術の確立が課題となっていた。

日本精工は白色はく離が水素に起因する疲労現象であることと、水素の発生、移動、軸受鋼への侵入という白色はく離発生メカニズムにおいて、トライボケミカル反応(高温・高圧下で生じる化学反応)と静電気がその要因であることを明らかにした。

この発生メカニズムを遮断するためにナノテクノロジーを応用した長寿命化技術を開発、軸受のグリース中のナノカーボン粒子がチェーンストラクチャーを形成し、導電性を与えることによって、蓄積した静電気を除電し、水素の影響を取り除く長寿命化技術を実現した。

これにより課題とされてきた軸受の白色はく離問題を解決することができた。

このグリースは、現在「HABグリース」として製品化しており、電装部品メーカーで採用され自動車に使用されている。HABグリースは自動車の信頼性を向上することでLCA(ライフサイクルアセスメント)を通じた環境負荷低減に大きく貢献している。

《レスポンス編集部》

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