朝刊から気になるニュース、気になる自動車関連記事をピックアップ、その内幕を分析するマスコミクルージング(原則として朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版を対象にチェック)。
2007年4月25日付
●トヨタ販売世界一GM抜く、1−3月で234万台(読売・2面)
●ゴーン経営苦境、日産落ち込む国内販売、8年ぶり人員削減(朝日・11面)
●スカイライン“50歳”渡辺謙さんも祝福(朝日・11面)
●スズキが6万8000台改善対策(産経・29面)
●富士重の車 欠陥認定 民事訴訟、燃料ホース、出火(産経・30面)
●国内乗用車販売8社、海外生産1000万台、昨年度、3社が過去最高(日経・9面)
ひとくちコメント
瞬間風速とはいえトヨタ自動車がついに世界の頂点に立った。2007年1−3月期のグループ世界販売台数は前年同期比9.2%増の234万8000台となり、世界最大手だった米ゼネラルモーターズ(GM)の226万台を超え、四半期ベースで初めて世界一となった。きょうの各紙が1面などで大きく報じている。
一方、日産自動車は「8年ぶりの人員削減」を発表、明暗を分けた紙面構成となった。もっとも、日産には明るい話題も取り上げられている。看板車種のスカイライン誕生50年を祝うイベントが東京ミッドタウンで開かれ、テレビCMに出演する俳優の渡辺謙さん、イメージソングを作曲した久石譲さんらによるトークショーなどが盛大に行われた。
ただ、紙面にはないが気になったのは、トークショーで出席者が、世界で活躍する日本人の代表としてサッカーの中村俊輔とともにトヨタとCM契約した大リーグの松坂大輔を絶賛。スカイラインのCMに登場するイチローは話題にもならなかった。懐の広い日産だが、関係者にとっては後味の悪い記念イベントだっただろう。