【上海モーターショー07】日系メーカーも10万元バトルに参戦

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【上海モーターショー07】日系メーカーも10万元バトルに参戦
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今回の上海モーターショーで、日系メーカーは相次いで小型車について発表を行なった。政府主導による小型車誘導や石油価格高騰により中国国民が小型車に注目し始めたことが背景にある。10万元=150万円が価格帯上限の目安だ。

トヨタは2008年から広州トヨタでの『ヤリス』の生産・販売開始を発表した。日産は東風日産の新型車『リヴィナ』の販売をすぐに、しかも7万9800−10万3800元という戦略価格を打ち出した。

長安スズキは6万9800−9万4800元の『スイフト』に加えて、『SX4』を8万8800−11万9800元で発表しアンダー10万元のラインナップを増やしてきた。

また、中国系メーカー首位の奇端(CHERY、チェリー)は、最新のデザインとクオリティが自慢の『A1』を5万3800−5万9800元で発表した。

出遅れたトヨタは、このショーでは08年の『ヤリス』導入を発表するにとどまり、その価格については「10万元を切らない、切れない」(稲葉良●副社長)と語ったが、1年後の中国小型車市場はそれを許さない状況になっているだろう。(●目へんに見)

『フィット』(9万48000−12万4800元)が好調なホンダは、価格の下落傾向に対して「ホンダは利益を度外視して低価格戦略をとることも、旧型を作り続けて廉価な車種を作ることもしない。一方、コストを下げる努力は惜しまない」(ホンダモーターチャイナ長井昌也氏)。

いっぽう「ようやく、昨年5万8000台を生産し、1台あたりの生産コストがようやく日本の工場並に下がってきた。部品を作る部品の中国国内調達率を上げるなどもっとコストを下げる余地はある。新型への切り替えがタイミングとなる可能性がある」と、フィットの低価格化を否定しない。

中国の価格は、上記消費税に加え、17%もの増値税とよばれる物品税にあたるものまで含まれた内税表示のため、たとえ10万元でもクルマの本体価格は126万円程度である。いかに厳しい価格競争かがうかがい知れる。

世界で最も成長著しい市場で、世界で最も激しい小型車バトルが展開されてゆく、この市場で支持を得たブランドが今後の中国市場での主導権を得ることは充分に考えられる。

《三浦和也》

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