クライスラーがロシア企業に? マグナに出資者

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クライスラーがロシア企業に? マグナに出資者
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カナダに本拠を置く国際的自動車部品サプライヤー、マグナインターナショナル社。のフランク・ストロナハ会長が10日、「ロシアのコングロマリット、ベーシック・エレメント・グループがマグナの株式15億4000万ドル分を取得することに合意した」と発表した。

ベーシック・エレメントの100%子会社、ラシアン・マシーンズが、マグナインターナショナの大株主、ストロナハ・トラストからマグナインターナショナの株式を取得したもの。マグナインターナショナはダイムラークライスラーに対し、クライスラー部門の買収を持ちかけている。

この発表の意味するところは大きい。まず、マグナはクライスラー買収の「頭金」を調達、借金なしで買収話が進められるという点で優位に立った。また、マグナは自動車産業が発展途上であるロシアにも自動車パーツメーカーとしての足場を築いた。さらに、クライスラーの車をロシア国内で販売する用意も進められる、という点だ。

マグナではベーシック・エレメントが取得したマグナの株式が全体の何パーセントに相当するか、などは発表していない。しかし『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の試算によると、この株式取得でベーシック・エレメントはマグナの役員14人のうち6人を自社から送り出す権利を得たはず、という。

また、ラシアン・マシーンズはロシア二番手の自動車メーカー、GAZの株主でもある。GAZは「ボルガ」ブランドでミニバン、トラック、バス、乗用車などを作っているメーカーだ。そのラインアップはクライスラーグループと見事に重なる。

つまり、買収話が進めばクライスラーとGAZを一体化させ、ロシアに基盤を置く自動車メーカーにする、という展望もありえる。さて、この話の先行きは?

《Sachiko Hijikata, US editor》

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