覚せい剤使用後にクルマや電車を運転 猶予判決

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今年2月、覚せい剤を使用後に酩酊状態で乗用車を運転したとして、覚せい剤取締法違反(使用、所持)の罪に問われていた49歳の男に対する判決公判が21日、大阪地裁で開かれた。裁判所は男に対して執行猶予付きの有罪判決を命じている。

男は逮捕以前は阪急電鉄で電車運転士として勤務していたが、今年2月5日に自宅で覚せい剤を使用。その後に通常勤務に就いていたという。2月8日にも覚せい剤を使用し、酩酊状態のまま大阪府大阪市都島区内の市道で乗用車を運転。この際に蛇行や急発進・急停車を繰り返していたことから警官が職務質問を実施。覚せい剤や薬物使用に使う器具が発見されたことから、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されていた。

男は当初、「見知らぬ人から預かった」としていたが、後の尿検査で覚せい剤の使用が発覚。覚せい剤の使用期間は2005年3月からの約2年間だったこと。使用後に勤務に就き、電車の運転を行っていたこともわかり、これを受けた阪急電鉄は男を懲戒解雇している。

21日に開かれた判決公判で、大阪地裁の内田貴文裁判官は「被告は公共交通機関の業務に従事しながら覚せい剤を使用しており、社会に与えた影響は重大」と指摘した。だが、その一方で懲戒解雇されていることから「社会的制裁はすでに受けている」と判断。覚せい剤の断絶も誓っていることなどを理由に情状の酌量も認め、被告の男に対して懲役1年6カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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