日産、グローバル車両生産技術センターを開設

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日産、グローバル車両生産技術センターを開設
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日産自動車は、同社の座間事業所内で建設を進めてきた「グローバル車両生産技術センター(GPEC)」を4月から本格稼働開始したと発表した。同社は、グローバル化が加速する中で、顧客に対して迅速に、高品質の商品を提供するため、グローバルの各拠点で生産効率の向上を推進している。GPECは、その一端を担う施設として設立した。

GPECでは、プレス工程、車体溶接工程、車両組立工程に至る車両生産における新型車の集中試作、解析を行うことで、新型車の生産準備段階での品質を飛躍的に向上させ、高品質レベルを国内外の工場に広げ、グロ−バルレベルでの品質の均一化を図っていく。

同社は、中期経営計画の「日産バリューアップ」の期間中、全世界で70回の新車生産立ち上げを計画しており、2006年度までに既に40回の生産を開始している。2007年度に計画されている残り30回の新車生産立ち上げについては、GPECでの集中試作、解析が寄与していくとしている。

同社は、新型車開発プロセス「V-3P」により、開発準備期間の短縮を進めてきた。V-3Pは、IT技術をフルに活用するデジタルエンジニアリングで、デザイン-設計-生産技術間の作業を同時並行に進め、製品や型、治工具などのデータ完成度を高めている。GPECは、このデータを基にNIMSラインで最適な製造条件データを造り込む。これによりグローバル拠点へデータを転写するだけで、新車品質を飛躍的に向上することが可能となり、早期立ち上げが図れる。

29日に行われた披露会で日産の今津英敏副社長は「昨年立ち上げた、グローバルトレーニングセンター(GTC)と今回のGPECは、日産生産方式をグローバルに進める武器となり、顧客により魅力ある商品を短期間で提供することが可能になる」と述べた。

GPECは、2005年10月に座間事業所第2地区に着工した。投資額は約51億円、建屋面積は約3万平方メートル、従業員数は約300人。座間事業所内には海外向け設備のトライアルを行うパイロットプラントが既にあり、車体溶接工程の試作、解析を実施していたものの、今回のGPECの本格稼働に伴い、新型車の集中した試作、解析の体制が整った。

《レスポンス編集部》

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