【フィアット 500 新型発表】ファニーで真面目

自動車 ニューモデル 新型車
【フィアット 500 新型発表】ファニーで真面目
【フィアット 500 新型発表】ファニーで真面目 全 4 枚 拡大写真

4日に発表された新型フィアツト500、筆者が試乗したのは、「1.2スポルト」仕様だ。室内のマテリアルの質感は、ベースである『パンダ』以上・姉貴分の『グランデプント』未満といったところである。

【画像全4枚】

ボディと同色のダッシュボードは“元祖”チンクエチェントのスチール製を模しているものの、新型では安全上もちろんプラスチックパネルだ。

スタイリングが優先されたためか、サイドウィンドーの天地は若干狭く感じなくもない。ただし、周囲の視界に問題はない。後席の定員は2名で、大柄な乗員にはさすがにヘッドルームが不足するが、身長166cmの筆者にはさほど苦でなかった。

走り出してすぐにわかるのは、姉妹車がパンダであるとは信じられない上質なボディ剛性だ。サスペンションも、パンダより特に後輪の突き上げが少ない。日頃通過するのが苦痛なトリノの石畳も、それほどストレスを感じさせなかった。

1.2リットル8バルブ・69馬力エンジンは、ラインナップに用意された3タイプのエンジン中、最小である。“踏めばトルクの泉湧く”ので、少々アグレッシヴなイタリア人ドライバーたちが溢れる中でも充分リードが可能だ。いっぽう市街地では、これまたそのトルクゆえ、変速をちょっと怠っても、それなりに許容してくれる。

新型500は、過去のフィアット小型車のイメージを払拭してくれる充分に今日的なクオリティを、リーズナブルな価格で実現している。ファニーな見た目とは対照的に、きわめてまじめな車だ。

心配なのは、初代パンダのチープさに修行者的快感を得ていたような、イタリア小型車ファン原理派(?)は複雑な心境に陥るに違いない、ということである。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『ノートオーラ』など5車種783台をリコール…光軸が保安基準を満たさない
  2. 日産、新型SUV『カイト』予告…ブラジルで生産し世界20か国以上に輸出へ
  3. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  4. スズキ『エブリイJリミテッド』に対応、軽キャンピングカーキット発売…ブレイズ
  5. トヨタ『ハイラックス』新型、全方位パワートレーンで誕生…日本はディーゼルを2026年発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る