積み込んだ人物にも責任---街路灯柱の倒壊事故

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昨年11月、神奈川県横浜市旭区内の市道でトラックに搭載の重機が基準よりも低い場所に設置された電線に接触して街路灯が倒れる事故を起こし、乳児を含む2人を死傷させたとして、業務上過失致死傷の罪に問われた35歳の男に対する判決公判が10日、横浜地裁で開かれた。男はトラックに重機を積み込んだという間接的な関わりだが、裁判所は執行猶予付きの有罪を命じている。

問題の事故は2006年11月2日夜に発生した。横浜市旭区二俣川付近の市道で、トラックに積載されていた小型パワーショベルのアーム部分が電線に接触。運転手は気づかずにトラックを進行させたため、引っ張られるようにして街路灯が倒壊し、近くを歩いていた1歳の女児が頭部強打で死亡。42歳の男性が骨折などの重傷を負った。

トラックを運転していた43歳の男は業務上過失傷害罪で有罪判決が確定しているが、検査ではトラックに重機を積み込んだ男についても刑事責任を追及することを決め、同罪で起訴した。この男がアームを縮めないままトラックに積載したことや、現場付近に基準よりも低い電線があることを承知していた可能性が高いことを理由にしていた。

10日に開かれた判決公判で、横浜地裁の倉沢千巌裁判官は「被告は以前、現場付近を通行した際に基準よりも低い電線があり、積載した重機がこれに接触する恐れがあることを認識していた」と認定した。その上で裁判官は「被告は高さ制限を遵守せず、重機のアーム部分を内側に折り曲げることなくトラックに積んだことが事故の要因になった」と指摘。被告の責任を認め、禁固2年(執行猶予4年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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