JSRと日本ミクロコーティング、リチウムイオンキャパシタで提携

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JSRと日本ミクロコーティングは、リチウムイオンキャパシタ事業で提携し、合弁会社を設立すると発表した。

リチウムイオンキャパシタは、正極に活性炭、負極にリチウムを担持したカーボン材料を用いる新しい構成のキャパシタで、電気二重層キャパシタよりもエネルギー密度が高く、大容量化やコンパクト設計が可能なため、電気二重層キャパシタ市場以外の新たな市場開拓の可能性がある。キャパシタの市場規模は2010年〜2015年で500億〜1000億円程度を見込んでいる。

日本ミクロコーティングは、独自のコーティング技術を応用して、2002年からリチウムイオンキャパシタに使用される高精度な電極塗布技術の開発を進め、キャパシタの開発メーカーである富士重工業に供給している。2006年2月には、リチウムイオンキャパシタの実用化を目指し、キャパシタ市場への新規参入を図るため、富士重工業から技術供与を受けて、リチウムイオンキャパシタセルの製造技術開発に取り組んでいる。

一方のJSRは、環境・エネルギー関連事業を次期の成長事業分野と位置づけ、新規事業の創出を積極的に進めており、日本ミクロコーティングと組んでキャパシタ事業に進出する。

両社は今後、新たに設立する合弁会社を通じて、リチウムイオンキャパシタの優位性が発揮できる有望な分野に集中してマーケティングを実施し、早期の事業立ち上げを目指す。

合弁会社は「JMエナジー」で、両社が折半出資する。新会社はリチウムイオンキャパシタの電極製造及びセル製造を行い、マーケティングを強化し、同キャパシタの研究開発・販売を行う。

当面は日本ミクロコーティングの東京都昭島市にあるリチウムイオンキャパシタのパイロットプラントを利用して、商業生産を目指したプレマーケティングを展開する。さらに、2008年夏に生産開始予定で、山梨県北杜市にリチウムイオンキャパシタの商業生産工場を建する。生産能力は年間30万セルから順次増強し、2010年には200万セルを生産する計画だ。

《レスポンス編集部》

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