三菱自動車は12月23日、米国子会社Mitsubishi Motors North America, Inc.(MMNA)が係争中の製造物責任訴訟の控訴審において、一審判決を破棄差戻す判決を受けたと発表した。
訴訟は2017年に発生した1992年製三菱『3000GT』(日本名:『GTO』)の事故に起因する。原告のフランシス・アマガス氏が重症を負った原因が車両の拘束システムの欠陥にあるとして、2018年11月に損害賠償を求める訴訟を提起していた。
2021年1月に三菱自動車本体に対する訴えは却下されたが、MMNAは車両に欠陥はなかったとして争っていた。しかし2024年5月6日、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア一般訴訟裁判所は、MMNAに対して976万ドルの損害賠償および33万ドルの遅延金利の支払いを命じる判決を言い渡した。
MMNAはこの一審判決を不服として2024年5月28日に控訴。2025年12月22日付で米国ペンシルベニア州上級裁判所が、MMNAの請求を認め、一審判決を破棄差戻す旨の判決を下した。
三菱自動車およびMMNAは引き続き、同社側の主張が認められるように対応するとしている。なお、本件訴訟に関して財務上の影響を見積もっているが、最終的な結果および財務影響は現時点において予想困難としている。
同社は引き続き、法規および安全基準に適合した車両を提供していく、としている。




