記録性能の高いドライブレコーダーを使い、運転者個々のクセなどから安全上の問題点を洗い出すというコンサルティング業務を有料で行っているのが、東京海上日動リスクコンサルティングという会社だ。
「弊社が所有するカメラ付きのドライブレコーダーをお客様に貸し出し、それを日々使う営業用の車両に取り付け、2週間に渡ってデータ収集を行います」と、同社の八田恒治さんは説明する。
貸し出されるドライブレコーダーにはカメラにプラスする形で加速度センサーとジャイロセンサー、GPSが内蔵されている。レコーダーを取り付けたクルマが急減速した場合には、その数秒前に遡ってカメラの映像をフラッシュメモリーに記録するという点は他のドライブレコーダーと変わらない。GPSや加速度センサーによって移動速度も記録。場所や速度の特定も行う仕組みだ。
「加速度センサーやジャイロ、GPSによって危険挙動、いわゆる“ヒヤリハット動作”が起きたシチュエーションや場所を把握できますし、アクセルやブレーキ操作による加減速挙動だけではなく、急ハンドル操作もわかります」と八田さん。どのような挙動を危険と判断するのかには独自のノウハウがあるという。
取得したデータはその後に解析され、ドライバー個々のクセはグラフによって表示。安全上の問題点がどこにあるのかも示される。速度超過やハンドルワークの粗さなどは回数で表示されるようになっており、危険挙動に至らない部分も明らかにされてしまう。