【三菱ふそう スーパーグレート 改良新型】2015年燃費基準達成が課題

自動車 ニューモデル 新型車
【三菱ふそう スーパーグレート 改良新型】2015年燃費基準達成が課題
【三菱ふそう スーパーグレート 改良新型】2015年燃費基準達成が課題 全 5 枚 拡大写真

新型三菱ふそう『スーパーグレート』のエンジンは排気量13リットル級直列6気筒「6M70」系。スペックは320ps・130kgmの「T1」から420ps・185kgmの「T4」までの4種類。

基本的には旧型の改良型で、スペックに大きな変更はないが、350psの「T2」、380psの「T3」は最大トルクがそれぞれ旧型の165kgm、175kgmからT4と同じ185kgmに引き上げられている。6M70系にはこのほか460psの「T5」、520psの「T7」が存在するが、両者とも大型トラクター用で、スーパーグレートには搭載されない。

これらのエンジンに組み合わされるトランスミッションは、直結7段式2ペダルフルオート機械式変速機「INOMAT-II」、OD付き7段MT、OD付き6段MTの3種類。INOMAT-IIは発進時を含め、クラッチ操作が一切不要となり、イージードライブ性を増した。また、最高段である7速を増速ギアでなく直結とすることで変速機内のフリクションロスを減らしているという。

パワートレインの改良を受けたスーパーグレートだが、燃費については他メーカーに対するビハインドを完全には解消できていない。重量車モード燃費は20トン超モデルでリッター3.60km−3.75kmと、大型車の燃費向上のガイドラインである重量車燃費基準(総重量20トン超の場合、リッター4.04km)は、全グレードとも未達成に終わった。

重量車モード燃費は計算値であり、必ずしも実燃費を反映しているとは限らない。また達成義務が生じるのも2015年とまだ先だが、日野自動車やいすゞ自動車がすでに同基準をクリアするモデルをラインナップしているなかで全滅というのは、イメージ的にはよろしくない。三菱ふそう関係者によれば、将来的には対応する予定とのことだが、時期は未定。イメージアップのためにも、すみやかな改良が求められる。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『CR-V』に初のオフロード仕様「トレイルスポーツ」登場
  2. 30年で25台のスバル車を購入、26台目に新型『フォレスター』を選んだ英国スバリストの愛
  3. FJクルーザー が復活へ…トヨタ『ランドクルーザーFJ』最終デザインはこれだ!
  4. 「鳳凰」モチーフも、中国の伝統文化とり入れた全長5.3mの高級SUV、BYDが発表
  5. 伝説のバイク漫画『バリバリ伝説』ZIPPOライター発売、世界限定150個
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  2. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る