古タイヤから重油を作る技術

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米ニューメキシコ州にある石油関連技術のタイタン社が、画期的な新技術を開発した、と発表した。リサイクルで集められた古タイヤを原料に、重油を精製する技術だという。

車の数が多いアメリカでは古タイヤの処理は頭の痛い問題である。これまでも様々な活用法が研究され、チップにしてアスファルトの原料にする、などの方法が取られて来たが、現在でもその多くは「魚のすみかとなるように」海中に沈められている。しかしハリケーン到来でこの海中のタイヤが押し流され、漁場が被害を受けるケースも珍しくない。

今回発表された技術では、1日に300トンの古タイヤをタイタン社が特許を持つ「サーモライシス」技術で処理し、1000バレルの重油を生産できる、という。また副産物として90トンの石炭、30トンの鉄鋼も生まれる。

同社ではすでにテキサス州の環境保護局の許可を得て同州内に工場建設のプロセスに入っている。この夢のような技術が広まれば、原油の海外依存、古タイヤの処理という2つの問題が一挙に解決できる、と業界の注目が集まっている。

しかし、リサイクルにかかるコストなど不明点も多く、ビジネスベースに乗せられるのかどうかは工場が稼働してみないと分からない、というのが現状だ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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