ヤマハ発動機は、薄肉で大物の高品質なマグネシウムダイキャスト部品を製造できる「CFマグネシウムダイキャスト技術」を開発し、世界で初めて量産二輪車用のリアフレーム部品に採用したと発表した。
新技術を採用したのは欧州向け2008年モデル『YZF-R6』。リアフレーム単体で従来のアルミと比べて約20％軽量化でき、重量配分の集中化による高次元なハンドリング性能にも貢献する。
今回開発した技術は、自動車業界で最近高まっている軽量車体部品の量産化にも幅広く適用できる生産技術だ。
同社では、環境負荷の少ないアルミ材に着目し、アルミを用いた部品製造の技術を開発して製品への積極的な採用を行ってきた。この中で薄肉大物のアルミダイキャスト部品の量産が可能な「CFアルミダイキャスト技術」と、この技術を適用した「DiASil（ダイアジル）シリンダー」を実用化してきた。
今回のCFマグネシウムダイキャスト技術は、これらのダイキャスト技術をさらに発展させた生産技術で、独自のCFダイキャスト技術をマグネシウム部品の製造工程に最適化し適用したもの。この技術によって従来技術的に困難とされてきた薄肉大物のマグネシウムダイキャスト車体部品の量産化が可能となる。
