昭和電工、中国で2番目の磁石用合金生産工場が完成

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昭和電工は、2006年8月、中国江西省に設立した合弁会社の磁石用合金生産工場が完成し、竣工式を実施したと発表した。

中国内蒙古自治区包頭地区の工場に続いて、中国第2のネオジム系磁石用合金生産工場となる。工場では、同社独自の技術であるストリップキャスト法により年間2000トンの高性能ネオジム系磁石用合金を生産する。

高性能ネオジム系磁石は、ハードディスクドライブのボイスコイルモーターやハイブリッド自動車のモーター部分、電動パワーステアリングなどに使用されている。特に自動車向けは、高温下での磁力特性確保の必要性から希少元素であるディスプロシウムを添加する必要がある。この元素は、イオン吸着鉱と呼ばれるレアアース鉱石に含まれており、世界的に江西省を中心とした中国南部に偏在している。

合弁会社の中国側パートナー2社は、イオン吸着鉱の鉱山や分離精製と金属製錬工場を保有する中国国内トップクラスのレアアース原料メーカーで、昭和電工は両社とのパートナーシップを通じて、今後急速な需要の伸びが見込まれるネオジム系磁石用レアアース原料を安定調達する。

磁石用合金の主原料であるネオジムやディスプロシウムは、旺盛な需要や中国国内での環境問題を背景とした生産抑制、増値税の還付廃止および中国からの輸出枠の削減などで、価格の高騰と輸出量の大幅な減少が懸念されている。同社は現地生産を一層進めることで、高性能ネオジム系磁石用合金の安定供給体制の実現を目指す。

《レスポンス編集部》

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