三菱ふそうトラック・バスは、新しいシリーズ式ハイブリッドシステムを搭載した大型ノンステップ路線バス新型『エアロスター・エコハイブリッド』を26日から発売した。
同社は、親会社のダイムラークライスラートラックグループの中で、ハイブリッド車両(HEV)開発センターとして、最先端のハイブリッド技術の開発を担当し、2004年2月には国内量産車としては初めてシリーズ式ハイブリッドシステムを搭載した大型路線バスの『エアロ・ノンステップHEV』を、昨年7月にはパラレル式ハイブリッドシステムを搭載した小型トラック『キャンター・エコハイブリッド』を発売している。
今回開発した新型車は小型・軽量な発電用ディーゼルエンジンを新たに採用するとともに、減速時の制動エネルギーを電子制御ブレーキによる回生ブレーキでバッテリーへ還元するなど、高いエネルギー効率を実現、2015年度重量車燃費基準を大幅に超える重量車モード燃費5.0km/Lの低燃費を達成した。
発電用エンジンから動力を得て作動していたエアコンやパワーステアリングポンプなどのエンジン補機部品を、すべて電動化したのに加え、ヘッドライトなど24Vの電源用には、高効率DC/DCコンバータを搭載し、充電の必要のない時は走行状態に関わらず発電用エンジンを停止し、モーターのみで走行することで、高い静粛性を実現した。 高性能な走行用モーターとリチウムイオン電池の組み合わせにより、変速ショックのないスムーズな加速も実現する。
新たに採用した小型で軽量な発電用ディーゼルエンジンは、排出ガス性能の最良点で定回転運転する。排出ガス後処理装置に新型DPFを組み合わせることで、新長期排出ガス規制基準を達成するとともに、NOxおよびPMの10%低減を達成し低排出ガス重量車認定を取得した。
同社では、10月に開催される東京モーショーには、ハイブリッド技術を進化させた人や社会、そして環境に優しい都市型小型トラックを提案するとしている。