激しさを増す円高へのプレッシャー

自動車 ビジネス 企業動向

米国でのサブプライムローンに端を欲した経済不安は、円高をやや推進する結果となった。しかし従来から「日本政府は不当に円の価値を安く抑えている」と主張して来たビッグ3は、さらなる円高を求めて政府に交渉中だ。

米経済は減速気味で、10月の新車販売もビッグ3に限ると続落の傾向にある。そこでビッグ3では共同で政府に対し数値を示した。

それによると、「日本政府が円安政策を続けていることで、日本のメーカーは車1台あたり4000ドルの援助を受けているのに等しい」という。

これまでこうしたビッグ3の要求にとりあって来なかった米政府だが、今回はEUも「円はドルに対して妥当な価値を示すべきで、それは対ユーロにも反映されるべき」との意見を提出していることから、世界的に円高へのプレッシャーが高まる可能性も出て来た。

トヨタ、ホンダなど現地生産率の高いメーカーは「円安による利益によって車を不当に安く売っている」との批判に反発しているが、円高に振れると輸出に影響が出る、という面があるのは確かだ。

今後米経済が低迷すれば、こうした円高要請は強まるものと見られており、政府も今回ばかりはビッグ3の声に耳を傾けざるを得ない状況のようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  3. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. レクサス『LBX MORIZO RR』、イエロー映える限定車「Original Edition」価格は730万円
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る