【日産 GT-R 発表】0.2秒で変速可能なデュアルクラッチ・トランスミッション
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このトランスミッションは6速で、通常のオートマチック車のような全自動変速を行なってくれる「Aモード」も用意されている。そしてシフトレバーを「M」に入れれば、パドルシフトで変速できる「セミオートマチックモード」となる。日産GT-Rにはこのトランスミッションだけで、MTの設定はない。
日産GT-Rの開発を取りまとめた水野和敏さんは「デュアルクラッチはセットアップスイッチで「Rモード」を選べば、わずか0.2秒でのシフトチェンジが可能です。このスピードをMTで超えることは不可能ですし、エンジンの吹け上がりも早いので、MTではエンジンの全性能を引き出すことが難しいのです。よってMTは考えていません」
「また、通常のATはシフトレバーでのマニュアルモードの変速も可能ですが、GT-Rはサーキットなどで激しい横Gを発生しますので、ステアリングから手を離すと危険なこともあるので、マニュアル変速はパドルシフトだけにしています」という。
確かに、0.2秒で変速が可能で、ダイレクト感のあるVWのDSGと同じシステムのデュアルクラッチならMTの必要性は感じないだろう。さらに、デュアルクラッチトランスミッションには専用のオイルクーラーも用意され、搭載位置を下げるためにドライサンプ方式を採用しているという。これらも今までの国産車では考えられないシステムだ。
《岡島裕二》