住友電工ハードメタルは、米国の販売統括会社SCI(Sumitomo Electric Carbide)社がメキシコでの切削工具の拡販を図るため、中南米で初の現地法人となる販売会社を設立したと発表した。
メキシコでは、自動車産業を中心に部品加工会社の進出が相次いでおり、これに伴って切削工具の現地需要が拡大している。同社は、これまでSCI社を経由して、メキシコのユーザーに製品を供給してきたが、現地での技術サービスの向上や販路の拡大を目的に、販売会社を設立した。
新会社はスミトモ・エレクトリック・ハードメタル de Mexicoで、メキシコのアグアスカリエンテス市に設立した、資本金は500万ペソ(約5000万円)で、SCIが全額出資した。
新会社は、超硬合金やCBN(立方晶窒化硼素)などの刃先交換式チップや超硬ドリルに加え、昨年買収した米国マスターツール社の鋼工具も取り扱う予定で、幅広い製品ラインアップと技術サービスの提供により、メキシコ市場でのシェア拡大を目指す。新会社は2010年に売上げ15億円が目標。