“ドラ旅”は新しい旅の主流になるか

自動車 社会 行政

“ドラ旅”をご存知だろうか。ドライブ旅行の略で、自動車旅行と宿泊を組み合わせた新しい旅の形だという。

旅行会社のパッケージ旅行は、従来、ツアーバスや列車などいわゆる公共交通と宿泊をセットにしたものしかなかった。ところが、実際の旅行では「半数以上が自家用車」(財団法人日本交通公社)を交通手段にしている。ならば、自家用車を使ったパッケージ旅行ができないかと考えられたのが、このドラ旅だった。

ドラ旅の最大の特徴は、列車でいうと周遊券と宿泊をセットにしたようなものだ。

発着場所から目的エリアまでの高速道路料金が通常料金より安い。また「周遊券」方式で、目的地エリア内であれば高速道路が乗り放題になる。高速道路利用では数少ないサービスだ。これに旅行会社が用意した宿泊施設が選択できる。さらに、サービスエリアレストランの割引など細かな特典がセットになっている。エリア内乗り放題だから、個人の自家用車旅行では諦めていた場所にも料金を気にすることなく立ち寄ることができそうだ。

この企画は旅行会社と高速道路会社という異業種が協力することで初めて実現した。

ドラ旅というネーミングはドライブ旅行の省略だ。旅行会社ジェイティービー(佐々木隆社長)が中日本高速や東日本高速と協力して商品を発売し始め、最近になって近畿日本ツーリスト(太田孝社長)も参入した。

ドラ旅はETC利用の拡大にもつながり、各高速道路会社も高速道路利用者が増えることを歓迎している。ドラ旅昨年秋からはじまったばかり。これから市場が広がることは間違いなさそうだ。

《中島みなみ》

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