多重衝突事故を起こした観光バス運転手に禁固刑の判決

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昨年8月、愛知県岡崎市内の東名高速道路下り線で、渋滞中の車列に対して後続の大型観光バスが追突。車両7台が関係する多重衝突に発展させ、27人を死傷させたとして自動車運転過失致死傷罪に問われた59歳の男に対する判決公判が15日、名古屋地裁岡崎支部で開かれた。裁判所は被告に対し、禁固3年6か月の実刑を命じている。

問題の事故は2007年8月12日午前に発生した。岡崎市池金町付近の東名高速下り線で発生していた渋滞中の車列に対し、後ろから走ってきた大型観光バスが追突。前方の車両を押し出すなど、車両7台が関係する多重衝突事故に発展。車列最後部に位置していた乗用車に乗っていた31歳の女性と生後6か月の女児が死亡。バスの乗客など25人が重軽傷を負った。

バスを運転していた59歳の男は自動車運転過失致死傷容疑で逮捕。渋滞情報を表示するボードに気を取られ、前方を注視しなかったことが事故につながったとして、検察も同罪で起訴していた。

15日に開かれた判決公判で、名古屋地裁岡崎支部の岩井隆義裁判官は「事故は被告が渋滞表示板に気を取られ、目的地までの経路を考えている間に発生した」と認定した。その上で裁判官は「被告は職業運転手として多数の命を預かっているにも関わらず、初歩的な運転義務違反で多数を死傷させるという重大な結果を発生させた」と指摘したものの、これまでの事故歴が無いことから情状の酌量を認め、禁固7年の求刑に対し、禁固3年6か月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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