ポルシェAGは、ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州教育文化青年スポーツ省と共催した「2007年フェリー・ポルシェ賞」の授賞式を実施、233人の受賞者がヴァイザッハにあるポルシェ研究開発センターに招かれた。
同賞は、バーデン・ヴュルテンベルク州の高校の学生達の自然科学や科学技術に対する関心の高揚を図ることを目的に、同州の普通高校、技術高校で数学、物理学、工学を履修し、その年度に特に優れた成績を収めた卒業生に贈られるもの。
ポルシェAGのヴィーデキング社長は、「自動車およびその他産業分野で世界の最先端を行くハイテク産業国ドイツにとって、近い将来、国際競争からの脱落という憂き目を見ないためにも、優秀な若手エンジニアの増員が緊急の課題となっている」と強調、「科学に対する青少年の関心を在学中から喚起する必要がある」と述べ、同賞を実施している目的を示した。
また、バーデン・ヴュルテンベルク州のヘルムート・ラウ教育文化相は、「私たちは優秀で意欲にあふれるエンジニアと科学者を必要としています。彼らのアイデアと発明の才がこの国に豊かな将来を約束する」と述べた。
フェリー・ポルシェ賞は、1998年に他界したスポーツカーメーカー、ポルシェAGの創業者を偲んで2001年に設けられた。今年の授賞式でも、フェリー・ポルシェの末男で、ポルシェ・オートモビル・ホールディングSEの取締役会会長を務めるヴォルフガング・ポルシェ氏が出席し、受賞者たちを前に個人的な懐旧談を語った。
授賞式では受賞者の中から選ばれた奨学生10人が発表された。奨学生は2008年夏にポルシェAGの海外支社で、4週間の研修を受ける機会が与えられる。