牛のゲップを抑制して温暖化防止…出光興産

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牛のゲップを抑制して温暖化防止…出光興産
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出光興産は、北海道大学大学院農学研究院家畜栄養学研究室と共同で、「ルーメン」と呼ばれる胃の機能を改善する効果を持つ天然素材を発見したと発表した。

今回発見した天然素材は、「カシューナッツの殻から抽出した植物油」と、「酵母菌の一種であるシュードザイマが生み出すバイオサーファクタントと呼ばれる界面活性剤」の2種類。研究により、ルーメンから発生するメタンを約90%低減できることや、低級脂肪酸中のプロピオン酸が約25%増加することが分かった。これにより、飼料をエネルギー源に換える効率が向上し、飼料の利用効率の改善が期待できると、している。

さらに、カシューナッツの植物油は、ルーメン液の粘度を下げ、ガスの発生を抑える。このため、牛の鼓脹症の予防効果も期待できる。

地球温暖化の原因の一つであるメタンの排出は、15 - 20%が牛のルーメンに起因しており、発生を抑制することは地球温暖化防止の観点から極めて意義が大きい。

また、飼料効率の改善とルーメン疾患予防を目的とした抗生物質が飼料に添加されているが、畜産物の安全・安心の観点から使用が禁止される方向にあり、2種類の天然素材がその有効な代替物質となる可能性がある。

同社は2種類の天然素材を2011年度商品化に向け、さらに研究開発を進める。今回の研究成果は3月27日に常磐大学で開催される「第109回日本畜産学会」で北海道大学が発表する。

《レスポンス編集部》

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