住友金属工業は、交通産機品カンパニー製鋼所の鉄道用車輪の生産能力増強を完了したと発表した。同社の鉄道用車輪の生産能力は2008年4月から年間4万枚増えて年産24万枚となる。
北米市場では、約150万両の貨車が運行されているが、ガソリン価格の高止まりによる鉄道輸送へのシフト、アジアからの物流増加による西海岸から東海岸への鉄道輸送の増加、車輪の取り替え基準の厳格化などにより、鉄道用車輪の需要は新造貨車用、補修用ともに増加傾向にある。
北米での車輪需要は年間約140万 - 150万枚と見られるが、北米メーカーの供給能力は約120万枚にとどまっており、同社は北米の主要需要家から増産要請を受けていた。
また、北米の車輪需要増加に加え、最近、インド国鉄からも鉄道用車輪を大量受注するなど、北米以外の地域からの需要も増加している。同社は生産能力を増強し、これらの需要にも対応していく。
