首相、暫定税率復活を目指す

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ガソリン税などの使い途を一般財源化し道路整備だけに限定しない方向性や、道路整備計画を5年に短縮するなど“福田新提案”でねばり強く対話を続けてきた福田首相が31日の会見で、暫定税率期限切れ後の対応を明らかにした。

「暫定税率を廃止してガソリン税などを引き下げるという民主党の主張については、日本の現状、将来を考えて譲るべきではないと考えた」

本則に戻ったガソリン税を改めて暫定税率に復活させる決意を示すとともに、その理由を語った。福田首相が会見で語った暫定税率復活の主な理由は2つある。環境面への配慮と財源不足の可能性だ。

地球温暖化対策のため欧州ではガソリンに対する税金を引き上げる傾向にある。「イギリスでは250円 フランス、ドイツは220円。もし25円安くすればガソリン価格はイギリスの半分になる。地球温暖化対策に取り組んでいる世界に対して、日本はガソリンの消費を増やそうとしているという誤ったメッセージを発する事になりかねない。時代逆行の動きだ」と、福田首相は語る。

また、安くなったガソリン価格の分だけ、歳入欠陥が生じると懸念する。「暫定税率廃止となれば、消費税1%分に相当する2兆6000億円の財源が失われる。福祉や教育などの住民サービスの見直しに繋がる恐れがある」

ガソリン価格を下げ「人気取りに走ることは簡単だが、それは将来にツケを回すだけ。子供たちの将来のためにも暫定税率の維持をお願い申し上げます」と、国民に呼びかけた。

《中島みなみ》

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