トヨタ自動車、ダイハツ工業、富士重工業(スバル)は、開発・生産分野で新たな協力関係を構築することで合意したと発表した。
トヨタと富士重は、2005年10月に業務提携してから、富士重の米国工場でトヨタ車の生産を委託するなど、互いのブランドや経営の独自性を尊重しながら、開発や生産の分野において相互の経営資源の活用を行ってきた。ダイハツと富士重は、ダイハツから富士重への欧州市場向け小型車のOEM供給など提携関係を築いてきた。
今回の合意は、トヨタ・ダイハツ・富士重の3社が、相互にシナジーを発揮し、競争力をさらに強化することを狙いとした。
具体的には小型FRスポーツ車をトヨタと富士重が共同開発し、両社で市場展開すること、トヨタから富士重へ小型車をOEM供給する。また、ダイハツから富士重へ軽自動車と小型車スバル『クー』をOEM供給するというもの。
トヨタと富士重が共同開発する小型FRスポーツ車は、富士重のコア技術である水平対向エンジンを搭載した新しいプラットフォームをベースに開発、2011年末の市場導入を目指す。生産は、富士重が群馬製作所に新設する完成車組立工場で行い、トヨタは富士重へ生産を委託する。
トヨタから富士重への小型車OEM供給については、富士重が商品ラインアップを充実するために実施するもので、2010年末をめどに実施する。
ダイハツから富士重への軽自動車の国内OEM供給は、富士重が、開発・生産における経営資源を主力商品分野に集中するのを目的として実施するもので、2009年後半以降、順次充足し、ダイハツの生産台数増加などのシナジーを目指す。
加えて富士重は商品ラインアップを充実するため、今年10月から、富士重の国内市場向けとして、ダイハツが本社(池田)工場で生産している小型車クーを富士重に年間約6000台の規模でOEM供給する。