丸紅情報システムズは、米ストラタシス社製の3次元造形機3機種の受注を開始すると発表した。
新製品は、シリーズ最上位機種『FDM900mc』、汎用機のラインアップである「Dimensionシリーズ」で、造形物の強度を40%向上させた『Dimension1200es』、ミッドレンジ造形機でコストパフォーマンスを重視した『FDM360mc』の3機種。
3次元造形機は、CADやCGなどで作成された造形用データ(STLフォーマット)をもとに、ABS樹脂などのプラスチック材料を熱で溶かし、積層することで立体モデルを造形する。小ロットのプラスチック部品の製造で、NC加工や金型製作の手間を省き、製造期間や工数、コストの削減を実現する。
FDM900mcは、ストラタシス社の3次元造形機の中で、最大造形サイズ幅914×奥行き609×高さ914ミリを実現した。車のドアパネル程度の大型な立体モデルを一度に造形することが可能。樹脂を射出するヘッド駆動部に、ボールスクリューを採用し、既存機と比べ製造後の位置精度と造形速度の向上を図った。従来の3次元造形機のように、ラピッド・プロトタイピングやラピッド・ツーリングに加え、金型を使用しないでプラスチック製品を製造する用途を想定した。
Dimension1200esは、3次元造形機の商品ラインで、簡単操作・低価格が特長の3Dプリンタ「Dimensionシリーズ」の新製品。従来の『Dimension1200』の後継機種で、従来の造形材料と比べ新たに40%剛性が向上するABS Plus樹脂が使用できるようになったほか、反復動作や組み合わせ検証などの機能確認に有効な耐久性のあるパーツを造形する。幅254×奥行き254×高さ305ミリの造形エリアで、Dimension768シリーズと比べ造形速度は約1.2倍の高速。ドライバソフト「Catalyst EX」の対応OSがWindows XPに加え、Windows Vistaに対応した。
FDM360mcは、上位機種の『FDM400mc』とともに、ストラタシス社3次元造形機の中堅クラス。造形速度や精度など基本的な機能・性能はFDM400mcと同等ながら、造形サイズや使用できる造形材料を「ABS-M30」に特定し、導入コストを抑えることができる。
販売価格は、FDM900mcが9500万円。Dimension1200esシリーズは、アルカリ水溶性サポート材除去システムを搭載したDimensionSST1200esが588万円、サポート材を手で除去するタイプのDimensionBST1200esが488万円。FDM360mcは、基本システムが1900万円。