【ラジアルタイヤ徹底ガイド】左右非対称パターンが直進安定性の高さと静粛性に効く…グッドイヤー・イーグルRV-S

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【ラジアルタイヤ徹底ガイド】左右非対称パターンが直進安定性の高さと静粛性に効く…グッドイヤー・イーグルRV-S
【ラジアルタイヤ徹底ガイド】左右非対称パターンが直進安定性の高さと静粛性に効く…グッドイヤー・イーグルRV-S 全 5 枚 拡大写真

グッドイヤー『イーグルRV-S』をトヨタ『エスティマ』3.5Gに装着。市街地と高速走行でのインプレッションをお伝えしよう。

走り始めてすぐにわかるのが安定感の高さである。リヤをガチッとグリップさせて力ずくで安定させているのではなく、タイヤ自らが安定方向に力を働かせてくれる感じなのだ。

それは主にハンドルの手ごたえと自ら直進しようという力から感じるもの。つまり、セルフセンタリングしようとする力が強く、ハンドルを少し切ってもすぐに戻ろうとするのだ。これに関連してハンドルの応答性と手ごたえも非常にわかりやすいから、大きめのミニバンでも運転しやすい。

まず、直進からハンドルを切り始めたときに小さいハンドル角から手ごたえがある。センターの遊びを感じることなく切っていくと手ごたえがスムースに立ち上がるところがよい。

もちろんハンドルを切ったのと同じくして応答性も立ち上がる。つまりハンドルを切るとすぐにノーズが動いてくれる。その動きはシャープすぎず鈍すぎずドライバーにとってわかりやすい。いわば期待通りの反応である。

これと同じようにグリップ感も期待通りでよい。フロントもリヤも密度が高そうなグリップ感でアスファルト舗装を掴む感じがよい。ガツッと強いグリップというのではなく、しっかりしているのだが荒々しさがない感じ。応答性と同じようにドライバーにわかりやすいグリップ感である。

こう表現するとグリップは大して強くないのかと思うかもしれないが、必要じゅうぶん以上のグリップ限界は確保している。コーナリングも少々飛ばす程度では滑り出す気配を見せない。

レーンチェンジをしたときにはフロントもリヤもしっかりとグリップしてくれるから安定感がある。障害物回避のために速い操舵でハンドルを切ったときでもこの安定感は保たれているから安心だ。このときグリップしているだけでなくロール角は予想より小さく不安定な姿勢になりにくい。

また、背の高いミニバンではタイミングによってロールの戻りが大きくなることがあるが、イーグルRV-Sを履けば揺り返しが小さく収まり、クルマの姿勢がいつも安定しているからスポーティに走れる。

ハンドリング性能は、素直で扱いやすいからアクティブな走りにも応えてくれるし、いっぽうで丁寧なスムースドライビングもこなせるという感じだ。つまりベテランドライバーの技量を使い切っても走れるし、ビギナーが運転しても操作しやすいということだ。

乗り心地はしっかりした感触だが、エンベロープ性(トレッド面での凹凸の吸収力)は高く、あたりの硬さは感じない。ハーシュネス(段差ショック)はよいレベル。あたりの硬さがないことと、ダンピングがいいので揺れが残らない。強い衝撃はボディに伝わりにくいし、タイヤの揺れや振動はすぐに収まるから乗員は快適だ。

ゴォーという領域のロードノイズやシャーという領域のパターンノイズともに車室内にはあまり伝わってこないから、長距離ドライブでも疲れない。ミニバン専用として、快適でスポーティな魅力的なタイヤに仕上がっている。

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《こもだきよし》

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