初心者は運転禁止!---フィアット 500 新型

自動車 ビジネス 企業動向
初心者は運転禁止!---フィアット 500 新型
初心者は運転禁止!---フィアット 500 新型 全 2 枚 拡大写真

イタリアでは7月から、新道路交通法が施行される。その中で最大の関心事は、初心者が運転できる自動車の制限である。改正法によると、車重1トンあたりのエンジン出力が50kW以上のモデルは、免許を取得してから1年間は運転することができない。

【画像全2枚】

この新法を適用すると、イタリアで発売されている新型フィアット『500』や『MINI』は全車種が初心者運転禁止となる。

しかし車量を「分母」にするため、車重が重く出力はそこそこの日産『パトロール』3.0リットル5ドア仕様など、一部の4輪駆動車はOKという“矛盾”も判明している。また、イタリアの主要紙のひとつ『ラ・レッププリカ』紙は、「エアバッグもABSもなく、シートベルトも標準でなかった元祖500が、初心者運転可になる」ことも指摘している。

さらに同一車種でも仕様によって初心者運転可・不可が分かれるモデルもあり、実際の取り締まりがどこまで確実に行なわれるかという疑問も残る。

今回の法改正は若年ドライバーの死亡事故多発を受け、昨年夏にイタリア議会で可決・成立したもの。当初下院は60kWを提案したが、最終的には上院が主張したより厳しい50kWとなった。法律は成立時の運輸大臣アレッサンドロ・ビアンキ氏にちなんで、「ビアンキ法」と呼ばれている。

現在、メーカーから、新法に関する公式コメントは発表されていない。しかし小型車を主力とするフィアット・グループとしては、今年第1四半期の国内販売がマイナス11.66%だったのに続く逆風となりそうだ。また同社は、国内におけるフィアット・ブランド愛好者層の若返りを新型500に期待していただけに、今後の動向が注目される。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『ムラーノ』、「プロパイロット」搭載でハンズフリー運転が可能に…米2026年モデル
  2. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  3. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  4. Singerのポルシェ911カレラクーペ、日本初公開へ…420馬力フラット6搭載
  5. あの伝説のホイール“TE37”に23インチが登場?! 技術の進化は止まらない、レイズの新世代スタンダードを体現PR
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る