飲食施設でアルコールテスト義務化へ フランス

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フランスのジャン-ルイ・ボルロー環境大臣は13日、バーやディスコなど主に酒を提供する飲食店の客に、アルコール・テストを義務化する政令作りに着手した。すでに西部の350施設で試験導入されており、早ければ今夏から全国で施行される。

フランスでは現在、飲酒運転が交通事故の原因として速度違反を上回っている。とくに若年ドライバーの飲酒による死亡事故は、近年大きな問題となっていた。交通事故被害者の会は、今回の政令案を事態解決への第一歩として歓迎している。

いっぽう飲食店の経営者団体は、協力を惜しまない姿勢を示しながらも、2500 - 3000ユーロといわれる検知器の価格の高さを指摘している。

また、フランスにおける地方の町村部には、タバコ店や雑貨店と一緒になっていて酒を提供する小さな飲食施設が無数にある。筆者の見解であるが、たとえ政府が何らかの助成措置があっても、そうした店が従業員の給与の2倍近くする機器を即座に導入できるとは考えにくい。

また、導入されようとしている据え置き型検知器は、被験者にマウスピースをくわえてもらって息を吹き入れるタイプであることも問題であろう。日本の取り締まりで導入されている検知器のような非接触型でないと、マウスピースの交換が面倒になり、使われなくなってしまう可能性が高い。

そのようなことから、今回のアルコールテスト政令が即座に実効性をもつか、疑問であることは否めない。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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