【日産360】新世代ディーゼルを試した

自動車 ビジネス 企業動向
【日産360】新世代ディーゼルを試した
【日産360】新世代ディーゼルを試した 全 4 枚 拡大写真

ポルトガルには『エクストレイル』と同じプラットフォームを用いる『キャシュカイ』(日本名:『デュアリス』)のディーゼルモデルが用意されていたので、早速試してみた。しかし結論からいえば、ディーゼル車特有の魅力という意味では、少々物足りないとも感じた。

何より引っ掛かるのは2000rpm以下のトルクが今ひとつ心許ないことである。ディーゼルの魅力といえば、やはり豊かな低速トルクによる強力な蹴り出し感のはず。

いっぽう、2000rpmを超えるとトルク感がグッと盛り上がってくるのだが、ここでは今度はエンジンノイズが気になりだす。もう少し、いわゆるディーゼルらしさを抑えないと、日本のユーザーには響かないのではないだろうか。前出の二宮氏に率直にぶつけてみた。

「トルクの件については…、私もそう思います。EGRの効率よい循環や、そのための取りまわし、ターボの特性などが効いてくる部分なのですが……」

それ以上は語ってくれなかったが、きっと本心ではイチから開発したかったのでは? その辺りも、今後に期待というしかない。

騒音などに関して日本向けということでのエンジン特性の変更は行なわないという。つまり、あくまで規制対応のためのモディファイということである。

なお日産では、北米市場に向けて『マキシマ』にディーゼルエンジン搭載車を設定することも、すでにカルロス・ゴーンCEOから発表済みだ。これについても、やはりエンジンはルノーのV6ディーゼルがベース。日産が排ガス処理などの開発を行なうという。と、ここで気になるのは排ガス処理システムだ。

「どんな方法を用いるかはまだ未定です。ですが北米では尿素インフラもできていますから……」

この発言ぶりからすると、おそらくはオーソドックスに尿素SCRを使ってくるのではないだろうか?

いずれにせよ日産のディーゼル、販売までにはまだ時間があるだけに、大いに奮起してほしいところだ。

《島下泰久》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  3. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  4. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
  5. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る