フィアットがカーシェアリングに参画…「これなら乗ってみたい」

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フィアットがカーシェアリングに参画…「これなら乗ってみたい」
フィアットがカーシェアリングに参画…「これなら乗ってみたい」 全 3 枚 拡大写真

イタリア北部のピエモンテ州は23日、フィアット研究センターと共同製作したエコパワー車『フィッラ』(Phylla)のモデルを公開した。

フィッラはピエモンテ州がスポンサーとなり、フィアット研究センター、トリノ工科大学、IEDデザイン学校などが参画して企画された。

ボディは、前後・上部とも非対称のデザインが印象的だ。サイズは2995×1618×1500mm。現行スマートと比べると全長で300mm、全幅で58mm大きい。全パーツをリサイクル可能な素材で構成する。バッテリー150kgを含む車両重量は750kgで、前後重量配分は45:55という。空気抵抗係数は0.28と発表されている。

想定しているエネルギーは燃料電池と太陽電池で、蓄電地にはリチウムイオン、もしくはリチウムポリマー電池を用いる。4輪駆動で、設計上の連続走行距離はリチウムイオン145km、リチウムポリマー220km。また太陽電池のみでも、1日の充電で12 - 18kmの走行を可能にする。想定最高速度は130km/hとされる。

ピエモンテ州は将来フィッラを、カーシェアリングや商業利用のバンシェアリングに活用したい考えだ。また、空港、駅、病院、観光地など限られた公共スペース内での使用も視野に入れている。

ピエモンテの州都トリノは、旧市街こそ市電・バス・地下鉄などに恵まれているが、一歩郊外に出ると途端に公共交通機関が不足する。とくに自動車産業地帯では、車なしの移動は事実上不可能だ。

トリノでは1990年代初頭、初代フィアット『パンダ』の電気自動車が自治体として大量導入されたものの、インフラ整備が追いつかず廃車に追い込まれた。また数年前からは「カーシティ・クラブ」と呼ばれる既存車を用いたカーシェアリングも開始されたものの、まだ広い普及には至っていない。

そうした経緯があるだけに、カーシェアリング用モデルとしては極めてスタイリッシュなフィッラが絵に描いた餅に終わらず、イタリアの自動車都市を象徴する車になることを願う。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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