ボルボを売却の報道…フォードは否定

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スウェーデンのビジネス誌『ダジェンス・インダストリ』が、フォードモーターと中国の上海自動車がボルボ売却について協議中、という記事を掲載、米本国で波紋を広げている。さらに記事中では上海自動車の他、ロシアの投資会社もボルボに興味を寄せている、としている。

これに対しフォード側は「昨年からボルボは売却の対象ではない、と説明し続けている。我々はボルボの業績向上のための努力を続けている」と全面否定。しかしボルボが売却される、という噂は業界内では根強く、米国内での販売不振もあり「今年中にボルボが売却される」という説が浸透している感もある。

フォードは全体の目標としてボルボの売り上げを2010年までに年間20万台にする、という目標を掲げていたが、実際は今年9万台に届くかどうか、というところ。そのためボルボではディーラーを今年末までに20%カットして優秀なディーラー網だけを残す作戦に出ている。さらにコスト削減のため2000人のリストラに踏み切る計画も実行中だ。内訳はホワイトカラー従業員1400人、ブルーカラー従業員600人だが、多くはスウェーデン国内でのリストラになる予定。

フォードはカーク・カーコリアン氏のトラシンダ社による株式の6.4%保有を認めるなど、TOBやトラシンダの経営参画の可能性もあり、ボルボの行方は現在流動的。勢いを増す中国系企業が新オーナー、というのも全くの夢物語ではなさそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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